本研究はプロテオーム解析によりENaCが関わる創傷治癒促進因子の同定を目指したものである。幼生両生類皮膚を形態的にも機能的にも成体型皮膚に分化誘導できる条件下で器官培養し、表皮から蛋白質を抽出した。抽出蛋白質について、プロテオーム解析を行ったところ、複数の発現差異のある蛋白質スポットを特定し、発現差異のある蛋白質を質量分析装置で同定した。同定した蛋白質の中で、炎症調節やシグナル伝達に関わるAnnexin-A1に対する抗体を作成し、発達段階における発現及び局在を明らかにした。 また、ENaC活性化の有無で、創傷治癒過程での創面積変化の比較を行ったが、この実験系では有意差は確認されなかった。
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