本研究では、E336X変異を持つ口腔扁平上皮癌細胞SASにR248QあるいはR248Wを強制発現させ、それぞれの増殖・運動および浸潤能を対照細胞と比較した。 R248Q変異体を発現したSAS細胞の運動・浸潤能は、SAS細胞に比べ有意に増強した。p53-nullのH1299細胞にそれぞれの変異体を強制発現させ、mRNAとmiRNAの発現プロファイルを比較したところ、発現が2倍以上異なる遺伝子が50種類挙がった。この結果からパスウェイ解析を行ったところ、R248W発現細胞より、R248Q発現細胞では、MAPK経路、focal adhesionの介在する経路などがより活性化している可能性が示唆された。
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