本研究は、精神障がい者と老親へインタビューを実施し、サポート体制を構築するための基礎的研究である。結果、精神障がい者6名、老親16名にインタビューを実施した。精神障がい者は親に頼りながらも大人としての姿勢をもつようになり、親の老いに気づき、親との将来を見据えて動き始めようとしていた。老親は、発症時期のエピソードが忘れられず精神症状を常に観察しながら、精神障がい者の自立を促そうとしていた。一方では、子のためにもできるだけ元気でいられるように生きることを願っていた。必要な主な支援は、経済的支援、発症時から継続した専門家と周囲のひと双方の支援であった。
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