病棟看護師の退院支援実践向上システムの構築と効果の検証を目的に,先駆的取組施設への調査から明らかとなった以下の4項目をシステムに採用した。①退院前の訪問看護との直接面会式での患者情報の共有,②退院後の患者情報について訪問看護からの報告,③退院時サマリーの記載内容の変更,④退院支援チェックリストの運用。システム試行前後で病棟看護師対象に退院支援実践自己評価尺度(DPWN)で評価したところ,4下位尺度のうち3つでは実践が向上したが「社会資源の活用」については試行後も実践が向上しなかった。今後は,システムのみでなく病棟看護師への退院支援教育を職場内教育の形式で併せて実施するプログラム開発を行う。
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