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2017 年度 実績報告書

拡張された心=物体――芸術制作における物体化された思考プロセスの解明

研究課題

研究課題/領域番号 26870204
研究機関横浜国立大学

研究代表者

平倉 圭  横浜国立大学, 大学院都市イノベーション研究院, 准教授 (90554452)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワード拡張された心 / エンボディメント / 集合体 / 異種混淆性 / 芸術制作プロセス / 山縣太一 / 荒川修作+マドリン・ギンズ / 身体
研究実績の概要

本研究の目的は、芸術制作における物体化された思考プロセスを明らかにすることにある。研究は理論的解明と作品の具体的分析の二面で行う。最終年度にあたる平成29年度は、この物体化された思考における「身体」の重要性に着目し、新たに以下2つの具体的事例について研究を開始し、成果の予備的発表を行った。また、この4年の研究成果を含むこれまでの研究成果を単著(図書)として出版する作業に着手した。
(1)論文「ノー・フューチャー――『ドッグマンノーライフ』」のネット公開。世界的に著名な演劇カンパニー・チェルフィッチュの看板俳優として知られた山縣太一の主宰するオフィスマウンテンの第二作『ドッグマンノーライフ』を、複数の身体間で影響を与えあう、身振りと言語と記憶の錯綜した構造による思考システムとして精密に記述した。本論文は、山縣本人を含めて大きな反応があり、それらのコメントを踏まえて改訂した上で単著内の一章として発表予定である。
(2)研究「荒川+ギンズ他による酩酊の分析的使用、『例えば』」の口頭発表。心身を組み替える特異な建築的実践で知られる荒川修作+マドリン・ギンズによる1971年の映画作品『例えば』を、言葉と身体を横断して行われる異なる思考様式の発明の試みとして分析した。本研究は関西大学東西学術研究所身体論研究班主催で行われたシンポジウム「映画『For Example』をめぐって」(東洋大学)における招待講演として発表された。この発表は、追加研究のうえ平成30年度以降に論文として発表予定である。
(3)この4年間の研究課題の成果は、以前の研究成果と合わせて、単著(図書)として東京大学出版会から平成30年度中に出版予定である。現在、理論的考察の中心をなす序章の執筆を終え、平成29年度夏のニューヨークでの追加調査にもとづき、具体的な作品分析を行う各章の改訂を進めている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018 その他

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 荒川+ギンズ他による酩酊の分析的使用、『例えば』2018

    • 著者名/発表者名
      平倉圭
    • 学会等名
      関西大学東西学術研究所第17回研究例会<身体論研究班>
    • 招待講演
  • [備考] ノー・フューチャー――『ドッグマンノーライフ』

    • URL

      http://hirakura.blogspot.jp/2017/06/blog-post_23.html

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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