陸水中に生育する水草を対象とし、放射性ヨウ素の濃縮挙動を調査した。調査対象の水草の種は、「カヤツリグサ」、「キクモ」、「センニンモ」を用いた。どの種も濃縮が平衡に達するまでの時間は40時間程度であった。また、濃縮率は種によって様々であり、「カヤツリグサ」では数千もの大きな値であったが、「キクモ」50程度と大きな幅が見られた。「センニンモ」では濃縮率が250程度であった。また、「カヤツリグサ」では茎部と根部の間で濃縮挙動の違いがあり、根部の方が茎部よりも2倍程度高く濃縮する傾向が見られた。「カヤツリグサ」は大きな濃縮率からモデル植物としての可能性が示唆される。
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