膵がん早期診断法の開発を目的として、膵がん幹細胞、間葉系幹細胞、膵がん特異的タンパク質をターゲットとしたイメージングの可能性を検討した。まず、膵がん臨床検体や培養細胞において、plectin-1、14-3-3σ、lipocalin-2などいくつかのタンパク質は高発現していたが、膵がん幹細胞、間葉系細胞の細胞表面マーカーは低発現であることが分かった。そこでタンパク質のうち、14-3-3σに対するイメージングプローブを作成し、マウスXenograftモデルでの評価を行ったが、腫瘍集積性は十分でなかった。プローブの標的に対する結合能の評価をふまえた上で、プローブのさらなる改良が必要と考えられた。
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