本研究では、半導体素子開発の持続的成長のため次世代半導体基板材料として期待されるSi(110)-16×2清浄表面上に高誘電体材料である酸化ハフニウム(HfO2)の超薄膜を作製し、光電子分光法やコインシデンス分光法を用いて埋もれた界面物性を観測・評価した。作製したHf/SiOx/Si(110)とHfO2/SiOx/Si(110)の同じ化学組成比を示すSiOx界面から放出されたオージェ電子スペクトルの異なる構造を観測した。これは、表面Hfの化学状態や表面構造によって界面物性が異なることを示している。本成果より、原子スケールの半導体素子の開発には界面物性の制御も必要であることが示唆された。
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