研究課題
H29年度は産前産後休暇のため課題を一時中断していたが、前年度の段階で研究に必要なデータ収集や分析作業はすでに完了しており、まとめのステージとなっていた。そのため、成果発表と共有を中心に行った。具体的には、共著者として海外の国際学会での発表を行い、学術ジャーナルに論文が2本採択された("Face-to-face and Cyber Victimization among Adolescents in Six Countries: The Interaction between Attributions and Coping Strategies", "Differences in Severity and Emotions for Public and Private Face-to-Face and Cyber Victimization Across Six Countries")。それらの成果発表の中で、異なるタイプのいじめ(e.g., 対面式vsネットなど)における子どもたちの深刻度の認識と感情について、対象6カ国(日本、中国、インド、アメリカ、キプロス、チェコ共和国)の間で比較を行い、男女差や文化差(e.g., 個人主義vs集団主義)を明らかにした。今までの研究で得られた様々な知見に基づき、今後更に研究を発展させ、予防教育の分野にエビデンスを示すことで社会と教育現場に貢献する次のステップについて共同研究者とともに検討中である。
1: 当初の計画以上に進展している
H28年度の途中で産前産後休暇のため課題を一時中断し、3年の研究期間を延長していたが、当初の計画通りでほとんどが、前年度に完了していたため、計画の遂行には問題がなかった。前年度の段階で研究に必要なデータ収集や分析作業はすでに完了しており、まとめの段階として国際学会での発表や論文発表などを共著者として行った。
本研究で培った国際的ネットワークと、明らかになった様々な視点を教育現場でさらに活かせるようにするために、今後は学校教師、保護者の視点を取り入れ、学校と地域・家庭が協働していじめ予防に取り組める枠組みを構築することを目指す。そして、タイトな学校カリキュラムの中で行われるいじめ予防対策の効果はに科学的エビデンスを示すことが必須であることから、効果指標の検証を目指す。
9月に育児休暇からの復帰予定が育休延期となり、その間科研費の執行ができなかった為に予算が余ってしまった。育休延期により次年度に再延長になったため翌年に, 海外での学会発表のため予算を算出する予定である。
すべて 2018 2017 その他
すべて 国際共同研究 (4件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 2件)
Journal of Child & Adolescent Trauma
巻: 11 ページ: 99-112
https://doi.org/10.1007/s40653-018-0210-3
Journal of Cross-Cultural Psychology
巻: 48 ページ: 1216-1229
Ds:O//dIo: i1.o0r.g1/107.171/0770/202020202212161667755413