亜鉛トランスポータZip8およびZip14強制発現HEK293細胞を用いて、これらトランスポータを介する細胞内亜鉛流入を測定する系を確立した。また細胞外亜鉛濃度を比色法により測定することで、亜鉛トランスポータを介した細胞内への亜鉛流入量を定量することができた。さらに、TRPA1強制発現HEK293細胞および炎症性サイトカインにより刺激したヒト初代滑膜線維芽細胞を亜鉛センサーとして活用した実験系を構築した。この実験系を用いた結果より、味覚障害治療薬ポラプレジンクが亜鉛補充薬として有効であること、味覚障害を引き起こすといわれているカプトプリルの亜鉛キレート作用はあまり強くないことが示唆された。
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