本研究課題においては,各種のインタラクティブアートで利用可能なプロジェクタ・カメラシステムの開発を行った.具体的には,媒体となる透明な水の塊を赤外線画像処理によって実時間で検出し,映像の投影を利用して鑑賞者との適応的インタラクションを実現するテーブルトップ型のシステムを開発した.従来の媒体を用いるインタラクティブアートと比較して,本システムは身近で安全である透明な水を媒体とすることで鑑賞者に新奇な体験を与えられる.また,着色や熱などを利用した従来の水検出法の問題を解決し,透明な水を媒体として安定的に利用するための諸条件を明らかにし,プロトタイプの構築を通して提案手法の有効性を確認した.
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