研究課題
1)ナナメの関係と同年輩の友人関係との質的差異について,高校生および大学生に対し、半構造化面接およびTEM(複線径路・等至性モデル)(※),両者に差異があることが明らかにされた。具体的には,能動的な居場所でかかわった「ナナメの関係」が,中高生の自我発達を促進させ,ナナメの関係の影響を受けた進路選択を行っていることが明らかにされた。同年輩ではこの関係性はみられなかった。※TEM(複線径路・等至性モデル)とは、データの分析及び記述に関する方法であり、時間を捨象することなく、多様な経験の径路を提示するという理念を基盤とする、質的研究法の一つである。2)能動的な居場所形成を行う手法として,O県内にある公立S中学校に筆者がスーパヴァイザ―として入り,「学校環境におけるポジティブな行動介入及び行動支援(School-Wide Positive Behavior Interventions and Supports;SWPBIS)」を実施した。具体的には,昨年度の研究実績で得られた,Good Behavior チケットを導入した結果,学級環境や学校環境全体での改善がみられ,居場所感も充実したものとなった。以上の研究実績から,学校を含めた地域環境において,中学生・高校生年代の居場所づくりにかんして,「ナナメの関係」が有用な意味を持っていることが明らかにされた。今後,「ナナメの関係」を用いた教育的実践について検討をしていく必要がある。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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学習開発学研究第9号
巻: 9 ページ: 印刷中
岡山大学教師教育開発センター紀要 6
巻: 6 ページ: 印刷中
岡山大学学生支援センター年報第8号
巻: 8 ページ: pp27-37
Proceedings of the 7th Annual Conference of ICER 2015, International Conference on Educational Research
巻: 1 ページ: pp915-919
岡山大学教師教育開発センター紀要 5
巻: 5 ページ: pp35-43