日本語の自動詞・他動詞の区別は、第二言語として習得するには、上級学習者であっても難しいとされる。そこで本研究では、「ヒューマンエラー」という認知科学の概念に着想を得て、自動詞、他動詞を色分けして提示することの効果を検証した。研究の結果、自動詞、他動詞を色分けしたカードでも、単色のカードでも、学習の後は成績が向上し、両群の成績には差がなかった。 よって、自動詞、他動詞の学習教材では、学習者の判断で、動詞の色を単色か、色分けしたものかで自由に選んで学習できるように設計した。これらの教材は、ホームページおよびスマートフォン用の学習アプリとして公開した。今後、これらの教材の学習効果の測定を行いたい。
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