前年度に確立した侵害受容ニューロンの神経活動イメージング法を利用し、BMP シグナルを亢進させた時の侵害受容ニューロンの神経活動変化を観察した。蛍光カルシウムセンサーGCaMP6を利用し、侵害受容ニューロンの温度刺激に対する反応を観察したところ、BMPシグナルの亢進によって侵害受容ニューロンの熱応答性が上昇していることが確認できた。この結果はBMPシグナルによる侵害受容の過敏化が侵害受容ニューロンの感度変化によって引き起こされていることを示唆するものであり、これまでに得られた実験結果と合わせて現在投稿論文を準備中である。 また、蛍光変化量の小さいその他の蛍光センサーを利用したイメージングを実施するため、倒立型顕微鏡を用いた、よりサンプル安定性が高く、微小な蛍光変化を定量解析可能なイメージング法を確立した。この方法を利用し、今後はGCaMP6以外の蛍光センサーを用いた解析も進めたい。
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