本研究により、心不全時に生じる過剰な交感神経刺激により褐色脂肪不全が生じること、褐色脂肪移植により心不全が改善することがわかり、その詳細な分子機序を現在も解析しているところである。肥満に伴い非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の発症が増加するが、非侵襲的な診断法や特異的な治療法がなく、いまだ満たされない医療ニーズが存在する。本研究により、肥満ストレス下で褐色脂肪組織において線維化促進分子(OAFP)が存在することがマウスモデルで確認され、NASH患者や肥満NASHモデルマウスの血液中で2倍程度の上昇を確認することができた。OAFPによりNASHが増悪する詳細な機序を解析中である。
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