本研究は、象牙質接着の長期耐久性を獲得することを目的として、Cross-Linkerによるコラーゲン架橋形成の酵素分解抵抗性と免疫染色により、Cross-Linker処理が象牙質接着の長期耐久性に及ぼす影響の確認を引張接着試験および形態観察をSEMおよびTEMにより行った。その結果、免疫染色については、MMPの濃度や作用時間などの検討がさらに必要と考えられた。引張試験においては、Cross-linker(Riboflavin使用)処理群において、高い接着強さが認められた。SEMにおいてもレジンタグの形成に違いが認められ、これらが長期予後にどう影響していくかは今後さらに検討が必要と思われる。
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