本研究では、消化管における薬物代謝と薬物吸収を同時に評価可能なモデルを作製することを目的とした。方法は、我々の研究室が開発した人工染色体に目的遺伝子を搭載し、それを消化管細胞Caco-2細胞へと移入することを目指した。今回の開発では、CYP過剰発現Caco-2作製のための人工染色体を構築した。さらに構築した人工染色体は別のヒト由来細胞 (HT1080細胞)に移入することが可能であることを示した。さらにこの人工染色体はHT1080細胞内にて導入遺伝子を保持し、タンパク発現を有すること示した。今後、本研究にて開発した人工染色体をCaco-2細胞に移入することで、本目的を達成できることが考えられる。
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