離乳後の咀嚼が脳機能に与える影響、また行動に影響を及ぼす分子基盤を解明するため、離乳後に軟食soft-diet(powder chow)、あるいは硬食hard-diet(solid chow)を摂食させたマウスモデルを用いて、幼少期の咀嚼機能獲得期における食餌形状の違いが発達期及び成長後の脳の可塑性に及ぼす影響を解析した。グリア細胞(オリゴデンドロサイト)のマーカーであるNG2、CAIIを用いてモデルマウスでの脳内の発現を観察したところ、硬食群の方が強発現の傾向にあることが認められた。幼少期の咀嚼等の養育環境が成長段階における神経ネットワークに可塑的変化をもたらす可能性があることが示唆された。
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