木星から到来するデカメータ電波は、巨大な木星磁気圏で生ずるさまざまな電磁活動の結果として、木星極域に流入するエネルギーを放出する形で発生している。この電波の発生場所を詳しく定めることは、したがってこの電波を使って木星の周辺に発生する電磁現象を解明する大きな情報源となる。 本年度は、この研究の第2年度として、初年度に設置を完了した北上局を含む三観測点をもつ干渉計網をテレメータ回線で結合する事に入った。特殊な配慮をして、水晶周波数標準器を完成し充分な精度で、データー伝送を開始し、このデーターによる位相検出データーをディスクユニットにディジタル化して納める点まで完了した。 その結果、三地点を結ぶデーターの予備テストでは、木星の電波源が、イオ衛星の活動に対応し、南北、両極間で、交互にスイッチされつつ発生する事もつきとめられた。 以上昭和60年度の研究活動は、ひき続く昭和61年度の研究の開始に充分な点まで到達したが昭和61年度にはいよいよ最終年度として木星デカメータ電波の活動を詳細に観測し電波の発生場所をさらに厳密に追求してゆく方向が確かなものとなった。
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