研究課題/領域番号 |
60301055
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
市原 寿文 静大, 人文学部, 教授 (00021824)
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研究分担者 |
宮武 頼夫 大阪市立自然史博物館, 主任学芸員 (40110035)
那須 孝悌 大阪市立自然史博物館, 主任学芸員 (30110042)
加藤 芳朗 静岡大学, 農学部, 教授 (70022051)
林 謙作 北海道大学, 文学部, 助教授 (90109405)
小野 昭 新潟大学, 人文学部, 助教授 (70000502)
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キーワード | 縄文時代 / 低湿性遺跡 / 古環境 |
研究概要 |
第2年次の研究を推進するため、当初計画した新潟・山形・岩手3県下の低湿性遺跡に分担者が出張し研究に必要な試・資料を採集し、現地においてプロジェクトとしてのミーティングを行なった。新潟県五泉市薬師堂遺跡は先土器時代の遺跡であるが比較試・資料の採集を目的として調査を行ない、遺跡に接する低湿地において11地点のボーリングを行なったが、最終氷期最寒冷期の堆積物と思われる灰白色粘土などが確認され、本研究を先土器時代にまで拡大していくための手がかりをつかむことができた。 縄文前期の低湿性遺跡である、山形県東置賜郡高畠町押出遺跡においては、山形県教育委員会の発掘地点の断面において、古環境復元に必要な試料100点以上を層位別に採集した他、遺跡の東西3kmの範囲でボーリング調査を15地点で行ない、山間部低湿性遺跡の性格を明かにすることができた。 縄文晩期の岩手県北上市九年橋遺跡は、低湿性遺跡そのものではないが、低い河岸段丘上に位置する晩期遺跡であり、その遺物包合層中より分析試料を採集した。本試料はプロジェクトが従来調査・研究を進めた東北地方日本海側の縄文晩期低湿性遺跡の研究結果との対比などにも活用していく。 上記3遺跡の調査をプロジェクトとして推進し、諸試料の分析は研究分担者の専門別によって進めており、例えば九年橋遺跡の【^(14)C】年代測定値などは、学習院大学よりプロジェクトあて連絡をえている。全体として、62年度の結果報告に研究結果を集約する方向で作業を進めている。
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