飛行体まわりの剥離流の解析

1986 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 60302036
• 研究機関: 東京大学
• 研究代表者: 佐藤 淳造 東大, 工学部, 教授 (80011211)
• 研究分担者: 谷 喬 東京農工大学, 工学部, 教授 (90111632) ; 林 正徳 九州大学, 工学部, 教授 (20037691) ; 保原 充 名古屋大学, 工学部, 教授 (50022992) ; 辛島 桂一 宇宙科学研究所, 教授 (80013639) ; 相原 康彦 東京大学, 工学部, 教授 (90011072)
• キーワード: 剥離 / 失速 / 大迎角 / 渦

研究概要

研究継続二年目であるために各研究分担者は成果を部分的にまとめては、印刷公表をはじめている。主要な活動を以下に列記する。
1.大迎角時の特性実験。
相原:複数溝による剥離に対する影響の実験。久保田:大迎角細長物体まわり流れの可視化とこれによって得た剥離のパターンの解析。犬丸:翼型まわり剥離域について逆流域を集中的に測定。この為の逆流用プローブを開発。谷:斜裁円筒実験結果の解析と鈍頭円錐相互干渉試験の準備。西川:電気分解法による剥離パターンの捕獲に成巧。
2.大迎角時の特性理論計算
犬丸:剥離境界層を含む翼理論として、乱流境界層について実験と一致する結果を得た。辛島:二次元翼縦揺れ運動中の非定常流に対して数値シミュレーションに成功。吉沢:渦構造と乱流の関係について計算結果を発表し、実験との比較を検討中。小林:低温風洞内の物理現象として蒸気凝縮を含む管内流を数値解析し成果を発表。
3.剥離にともなう各種物理現象、剥離の制御
佐藤:翼型上のshort bubbleとlong bubbleの測定結果を分析。保原:ジェットによる剥離制御の数値シミュレーション完成。雛田:抵抗係数推定法を提案。東野:衝撃波管による翼剥離観測。林:離散渦法結果とヘリウムバブル法の結果を比較。山本:可撓膜不安定領域を算出。
4.研究連絡会議:9月27日および2月9日の2回総合研究A分担研究者の連絡会を開き、部外研究者も含めて研究法、成果とこれからの進め方を検討。
5.研究発表講演会:2月9日にシンポジウムを開催し、出席者63名、講演15件、紙上発表6件を含めた論文集を発行。関連研究者に配布。

研究成果

• [文献書誌] 久保田弘敏: Proc.15th Int.Symp.Space Tech.and Sci.,Tokyo. 593-598 (1986)
• [文献書誌] 鈴木宏二郎: Proc.Int.Conf.Fluid Mechanics,Beijin. (1987)
• [文献書誌] 雛田元紀: Space Exploitation and Utilization. 60. (1986)
• [文献書誌] 新井紀夫: Proc.15th Int.Symp.Space Tech.and Sic.,Tokyo. 605-611 (1986)
• [文献書誌] 東野文男: Progress in Astronautics and Aeronautics,AIAA. 105. 407-415 (1986)
• [文献書誌] NAKAJIMA,Hiroshi: Institute of Space and Astronautical Science Report. 4. 23-32 (1986)
• [文献書誌] 林正徳: 日本流体力学会誌. 5. 4-15 (1986)
• [文献書誌] 林正徳: 流れの可視化学会誌. 6. 87-90 (1986)
• [文献書誌] 林正徳: 日本航空宇宙学会誌. 34. 350-355 (1986)
• [文献書誌] 林正徳: 九州大学工学集報. 60. (1987)
• [文献書誌] 西川進栄: 流れの可視化. 6. 67-70 (1986)
• [文献書誌] 西川進栄: Proc.3rd Asian Congress of Fluid Mechanics. 3. 694-697 (1986)
• [文献書誌] 西川進栄: 日経CG. 1. 110-120 (1986)
• [文献書誌] 小林康徳: AIAA Jour.of Thermophysics and Heat Transfer. (1987)
• [文献書誌] 山本恭二: Proc.International Conference on Fluid Mechanics,Beijin. (1987)
• [文献書誌] 新郷美可,他 佐藤淳造,編集: "飛行体まわりの剥離流の解析シンポジウム" 佐藤淳造, 87 (1987)