研究課題/領域番号 |
60304069
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
仲田 祐 東北大, 抗酸菌病研究所, 教授 (20006068)
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研究分担者 |
松本 博志 東京大学, 医学部, 助教授 (40010277)
人見 滋樹 京都大学, 結核胸部疾患研究所, 教授 (80173186)
草川 實 三重大学, 医学部, 教授 (10046336)
岡田 慶夫 滋賀医科大学, 教授 (10106825)
富田 正雄 長崎大学, 医学部, 教授 (70039808)
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キーワード | 肺移植 / 心肺移植 / 肺保存 / 心肺保存 / 免疫監視 |
研究概要 |
〈肺保存〉最近の精力的な研究により、肺の保存可能時間は単純浸漬法で48時間にまで延長された(仲田)。さらに保存肺のviabilityを維持するため、Prosta-glandin【I_2】を灌流液に加えた新しい実験も試みられている。保存中の肺のviabilityについては判定する方法が確立されておらず、最近では組織中のATPや酵素の測定によりviabilityを判定しようと試みている(早田)。〈肺移植〉肺移植における最も重要な問題の1つに免疫監視がある。これについてはラットを用いた肺移植実験で肺胞洗浄液中のTリンパ球サブセットとリンパ球の自然芽球化反応の測定が有力な手段となるという結果が得られた(仲田,草川,岡田)。組織学的な研究では特に気管支の吻合部の治癒状態が注目され、免疫抑制下での血流温存の重要性が強調された(人見)。また、免疫抑制剤としてAzathioprineを用いたものとCyclosporineを用いたものの比較では後者における気管支物合部の治癒状態が良好であるという結果を得た(富田)。 〈心肺保存〉心肺移植を目的とした心肺保存は方法論的に極めて難かしく、本研究におけるAutoperfusion法による組織学的、機能的な検討では6時間程度の保存が可能であるという結果であった(松本)。しかし、心肺保存においては心と肺、双方の機能の維持とその評価法を確立しなければならず、保存の成否を判定するための心肺移植の技術も確立しなければならないなど今後解決すべき部分の多い分野である。〈心肺移植〉心肺移植ではDenervationの影響に関する研究が中心となっている。このうち呼吸パターンについてはサルを用いた実験で心肺移植後に大きく変化する事が判明した(松本)。またイヌを用いた実験からは心肺移植直後の急性期きおける大きな問題は肺水腫の発生である事がわかった(仲田)。
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