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1986 年度 実績報告書

喉頭用超音波画像診断装置の開発とその基礎的ならびに臨床的応用

研究課題

研究課題/領域番号 60440078
研究機関千葉大学

研究代表者

金子 敏郎  千葉大, 医学部, 教授 (20009111)

研究分担者 鈴木 晴彦  千葉大学, 医学部耳鼻咽喉科, 講師 (20114291)
キーワード喉頭用超音波装置 / 高速Mモード法 / 声帯振動
研究概要

目的:昭和60年度に喉頭用超音波画像診断装置の基本部分の開発を完了し本年度はさらにその付属機構の開発を終了させ、声帯の振動動態の解析を行ないつつ、臨床的応用に着手することを目標とした。
成績:喉頭用超音波画像診断装置の本体での観察はテレビ画像で行なうものであり、高速振動体としての声帯振動を詳細にとらえることは、テレビ方式の原理上不可能であった。そこで付属機構の一つとしてX-Yモニターを開発した。本モニターは、1)声帯振動曲線を拡大記録し、その計測・分析が可能である。2)以下に述べる声帯運動の種々の観察法を同時記録するために、PPM(Pulse position modulation)方式を採用した。3)いわゆるvariant M-mode 方式(声帯からの反射波のenergyの変化を波形として描かせる方法)の同時記録が可能である。4)超音波透過法(両側声帯が接触した時のみ透過する超音波透過波を抽出し、声帯の閉鎖期を描かせる方法)の同時記録が可能である。5)PGG(pnotoelectroglottography)の同時記録が可能である。以上の如き特徴を有するX-Yモニターを用いて声帯振動の多面的検討が可能になった。
その結果 1)声帯遊離縁と声帯内部の振動曲線が明瞭に抽出でき、両者には位相のずれがあることが判明した。2)variant M-mode 曲線は両側声帯が接触する瞬間にamplitudeが大きく変化し、声帯の閉鎖期の検討が行ないうることが判明した。3)透過法とPGGを併記させ、声帯の閉小期と閉鎖期の検討が行ないうることが判明した。
また臨床的には、喉頭外傷で声帯の高さにずれを生じた症例において、左右の声帯運動の振動パターンの変化や、喉頭癌症例の粘膜下進展の観察を行なった。
今後は、喉頭各種疾患についての臨床応用を行ないつつ、基礎的検討を積み重ねる予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 鈴木晴彦,金子敏郎 他: 日本超音波医学会講演論文集. 49. 391-392 (1986)

  • [文献書誌] 沼田勉,鈴木晴彦,金子敏郎 他: 日本超音波医学会講演論文集. 49. 389-390 (1986)

  • [文献書誌] H.Suzuki,T.Kaneko et al.: Fonia Phoniatrica. 38. 356 (1986)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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