研究課題/領域番号 |
60460002
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
代数学・幾何学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
白岩 謙一 名大, 教養部, 教授 (80023521)
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研究分担者 |
三宅 克哉 名古屋大学, 教養部, 教授 (20023632)
小沢 正直 名古屋大学, 教養部, 助教授 (40126313)
佐藤 健一 名古屋大学, 教養部, 教授 (60015500)
塩田 昌弘 名古屋大学, 教養部, 助教授 (00027385)
池上 宜弘 名古屋大学, 教養部, 助教授 (00023614)
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研究期間 (年度) |
1985 – 1986
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キーワード | 力学系 / 特異摂動論 / 電気回路 / 量子力学 / 作用素環論 / 観測過程 / 単峰な確率分布 / 出生死亡過程 |
研究概要 |
上記研究課題は、昭和60年度と本年度の2ケ年に渡って補助金を受けた。その第2年度の成果は次の通りである。 イ.分担者の池上宜弘は、電気回路が正則になるための必要十分条件をグラフ理論的に表した。また、ヒルベルトの第16問題の2に関して部分的な結果を得た。さらに、特異摂動系に関する基礎研究を続行した。 2.塩田昌弘は、解析的ナッシュ多様体の間の【C^r】級写像(r≧1)は解析的なナッシュ写像でいくらでも細かく近似されることを示した。また、正次元の滑らかな多様体には、非アファイン的な解析的ナッシュ多様体の構造が、無限に入ることを示した。 3.佐藤健一は、単峰な確率分布が出生死亡過程の、ある右方の点への通過時点の、符号つき一般化であることを示した。そして、単峰な確率分布のモード,平均,分散等の間に成立するジョンソン・ロジャースの不等式を拡張した。そして、これを時間的一様な独立増分をもつ確率過程に適用して、そのモードの時間が無限大になるときの挙動を調べた。 4.小沢正直は作用素環論を研究し、斉次【AW^*】環の斉次次数の非一意性を証明し、カプランスキーの予想を解決した。また、【AW^*】環の理論へ、ブール値解析による翻訳原理を確立し、埋蔵可能な【AW^*】環の特徴付けの問題を解決した。さらに量子力学を研究し、観測過程が正の情報量をもつための必要十分条件を与え、グレーネヴォルトの予想を解法した。 5.三宅克哉は類体論を研究し、単項化定理の群論への応用として、群の指数に関するアルペリン・クオの結果を拡張した。そして、ヒルベルトの定理94と淡中・寺田の単項化定理をアルティンの分解加群を用いて統一的に扱うことに成功した。さらに、カピチュレイション問題を分析し、非アーベル的調和を明らかにした。
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