研究課題/領域番号 |
60580097
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
上田 五雨 信大, 医学部, 教授 (10020702)
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研究分担者 |
柳平 坦徳 信州大学, 医学部附属心脈管病研究施設, 助手 (10020760)
酒井 秋男 信州大学, 医学部附属心脈管病研究施設, 助手 (70020758)
本山 十三生 信州大学, 医学部附属心脈管病研究施設, 助教授 (00020719)
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キーワード | トレッドミル / 最大酸素摂取量 / 低圧耐性 / SHR / Pika / 高山病 / 寒冷血管反射 |
研究概要 |
1.医学的研究としては、長野県の高校生、主婦等を対象として、最大下のトレッドミル走行(心拍数毎分180拍以下)で、最大酸素摂取量を推定した。酸素摂取量は運動中の換気量の増加に依存する所が大であり、呼吸筋の中で、吸気力訓練の効果が重要であるとの仮定のもとに、その訓練前後の変化を検討した。酸素のぬきとり効率のよい場合には、登山活動中も、有利である。また、主婦等の検査には、コレステロール、中性脂胞、遊離脂胞酸等の血液成分分析を行い、運動がどのような影響を与え、運動処方の効果がどのようにしてトレッドミル走行の成績に反映されるかについて検討した。 2.ネズミを低圧暴露し、その耐性を、心停止の時間の測定によって推定した。一部のネズミには低圧耐性を増加させる可能性のある物質Xを投与し、対照群と比較した。その結果、低圧耐性はかなり、室温条件によっても左右されることが判明した。即ち30℃をこす高温では低圧耐性は弱くなり、低室温群では強化される。一方、八ケ岳をフィールドとして、対照群WKYと自然発症高血圧ラットSHR群を、飼育し、その成長過程における右心室、左右心室の肥大の度合の測定を行った。また、研究分担者の一人、酒井は中国の青海省で海抜4000m前後の高地での高地適応ラットPikaの肺動脈圧の測定を行い、特徴のある所見が求められた。この日中共同研究の前提として昭和61年4〜6月には中国の研究者2名を環境生理学教室のプロジェクトに参加させた。なお、此等の研究には米国からも一名参加し、特に高地をシミュレートした低圧室での高山病治癒の研究も進行した。 3.高地環境では上記の低圧低酸素の他に、低温も重要な因子であるが、局所低温暴露による家兎の耳の寒冷血管反射の左右差の検討も、多数行われた。
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