研究課題/領域番号 |
61410006
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
河音 能平 大阪市立大学, 文学部, 教授 (30046982)
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研究分担者 |
広川 禎秀 大阪市立大学, 文学部, 助教授 (30047237)
飯田 収治 大阪市立大学, 文学部, 教授 (70047116)
北村 秀人 大阪市立大学, 文学部, 教授 (50047065)
高橋 章 大阪市立大学, 文学部, 教授 (60046901)
森田 明 大阪市立大学, 文学部, 教授 (20078455)
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キーワード | 史料の伝来形態 / 史料の存在形態 / 史料の比較検討 |
研究概要 |
1.各国史料の比較研究については、分担者各自の分野における重要史料に関する基本的研究を通じ、その存在形態や性格、現状等の確認を行った。 (1)日本史関係:正倉院文書に関し、発見後の編纂過程で生じた錯誤(文書の分断,恣意的編集,流出等)、および再整理、復原作業の現状と問題点が明らかとなり、また研究文献の整理も行われた。中世文書一般に関しては、機能の形態による分類(所領宛行及び行政文書)、史料の伝来形態による分類(大寺社・公家・武家・村落共同体・都市共同体・地方寺社への伝来・所有)を提唱し、その理解を進展させた。なお、丹波・丹後地方,長崎・島原地方で実地見学を行い、中世・近世史料の存在形態についての知見を得た。 (2)東洋史関係:中国史料中、注目すべき石刻史料、及び地方志について、研究史の整理を行った。トルコ近代史史料としての定期刊行物(雑誌・新聞)については、刊行の歴史、収集・整理・研究の現状を確認するとともに、その一部については分類整理(一覧表作成)と分析を行った。 (3)西洋史関係:ビザンツ史の重要史料である年代記史料、及びイタリアを中心とする中世商業史史料の収集と整理にあたり、前者については個別史料の検討、後者についてはその一部を目録として発表した。 2.上記成果に基づき、中国六朝時代の墓誌銘を史料とした研究や、オスマン帝国のイスラム改革主義に関する研究、ビザンツ帝国の国家財政にかんする研究物等の成果が生み出された。 3.今後各地域・分野の史料の比較検討を一層推進し、近世・近代史料に関する知見の増加、文書館と「史料学」の検討を進める。
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