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1987 年度 実績報告書

ラジカルビーム・エピタキシの基礎過程に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61420028
研究機関広島大学

研究代表者

広瀬 全孝  広島大学, 工学部, 教授 (10034406)

研究分担者 宮崎 誠一  広島大学, 工学部, 助手 (70190759)
キーワードラジカルビーム / エピタキシャル成長 / 電子サイクロトロン共鳴 / 反射高速電子線回析 / ラマン散乱分光
研究概要

本研究の研究計画は, 励起状態におる反応性分子種(ラジカル)を結晶成長の前駆体として用いることにより, エピタキシャル成長温度の大幅な低下を計ることであった. エピタキシー温度の低温化を実現するために, 励起状態の高いプラズマを発生する電子サイクロトロン共鳴(ECR)を利用したマイクロ波放電を使って, 高励起状態のラジカル種を生成させた. ECR放電は, 円筒形のSmーCo永久磁石を設置したテーバー状の同軸導波管に, 2.45GHzのマイクロ波電力を供給して, 発生させた. SiH_4+ArガスのECR放電分解によって発生したラジカル種を超高真空に保たれた成長室において, 結晶Si基板の清浄表面上に, ビームとして噴射することによって, 基板温度400℃でSi単結晶薄膜が成長することを反射高速電子線回析(RHEED)により確認した. 0.1A/secの成長速度で, 温度400℃の単結晶Si(100)基板上にエピタキシャル成長したSi薄膜は, RHEEDパターンにおいて, 均一な単結晶成長を示唆するストリークパターンと共に, 菊池ラインが明瞭に観測され, 良質な単結晶成長を示していることが分った. 更に, ラマン散乱分光においても, 520cm^<-1>に現われる横光学(TO)モードにおいて, 半値幅の増加やスペクトルの対称性に変化は観測されず, 基板Siと同程度の結晶性を有していることが明らかになった. ECR放電では, 高励起状態のラジカルを効率よく生成できるために, 活性種の表面移動が促進されエピタキシーの低温化を実測できることが示された. また, 1.2A/secの成長速度で堆積したSi薄膜については, 基板と同じ面方位(100)に優選配向した多結晶であることが, RHEED及び偏光ラマン散乱分光により明らかになった. なお, デバイス応用可能なエピタキシャルSi層の成長を確認する目的で形成したMISダイオードにおいて, 絶縁膜厚を定量するために, エリプソメータを購入した.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 広瀬全孝,宮崎誠一: 高温学会誌. 13. 182-189 (1987)

  • [文献書誌] S.Miyazaki;S.Ohkawa; M.Hirose: Abstracts of the 172nd Meeting of Electrochemical Society. (1988)

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公開日: 1989-03-30   更新日: 2016-04-21  

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