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1986 年度 実績報告書

10^<15>eV領域の宇宙線到来方向精密決定装置の開発

研究課題

研究課題/領域番号 61460016
研究機関東京大学

研究代表者

笠原 克昌  東大, 宇宙線研究所, 助手 (00013425)

研究分担者 鳥居 祥二  神奈川大学, 工学部, 助手 (90167536)
湯田 利典  東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (60092368)
キーワード宇宙線 / 空気シャワー / 到来方向決定 / FT / 【10^(15)】eV / CAMAC
研究概要

1986年8月に主要設備、部品の調達を完了し、地上テスト後9月に乗鞍山上にて装置の建設を行った。宇宙研究所よりの予算を上乗せすることにより具体的には以下のような装置となった。16台の高速高利得の光電子倍増管(H1949浜松ホトニクス製)つき0.25【m^2】のシンチレータ系を15m間隔の格子状に配列し、高速タイミング(FT)により空気シャワーの到来方向を決定する。他に8台の0.25【m^2】シンチレータを配し、通常光電子倍増管により、到来電子数の計数用に当てた。これにより粒子数1〜【10^3】の領域がカバーできる。FT系についても粒子数の計数が可能なように設計したが、粒子数領域は2桁以下である。データ取得にはマイクロコンピュータを用いたCAMAC系を用いた。10月よりデータ取得に入り、本年1月末までの4ケ月間のデータを解析中である。予備的な結果では、【10^(15)】eV以上の空気シャワーに対して、到来方向の決定精度は1度を上回っていると考えられる。今回の装置ではFT系にてもある程度の粒子数計数が可能となるように設計したため、空気シャワーのフロントの到来時刻決定の誤差が大きくなっている。粒子数計数を別系にすることによりFT系の時間誤差は1/2にすることができることは既にわかっており、87年度はその点の改良を行ない、頭初目標の0.5度の精度を達成できると考えられる。またモンテカルロ計算に依れば、FT系のシンチレータ上部に鉛等のγ線コンバータを1〜2輻射単位載せることにより到来粒子数を増加させ、より小さなシンチレータを用い、安価な光電子倍増管で到来方向が決定可能となると思われるのが、その点のテストも行う予定である。

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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