研究概要 |
研究計画にしたがって研究を実施し、61年度は次の成果を得た。 1 高精度基準電圧・電流発生器を開発してその精度の検証を行なった。その結果、波高値±0.05%波形±0.5%の高精度で標準波(1.2/50μs),裁断波,急峻波を発生できることが確認された。これによりインパルス測定系やデジタル計測器の性能の正確な実験が可能となった。 2 デジタル計測器の動的性能評価の第一段階として、プログラマブルパルス発生器により発生した直線上昇波,正弦波,裁断波を用いて実測と解析を行い、量子化誤差と波形上昇率,周波数あるいは裁断波形との関係を実測し、有効ビット数とこれらの諸量との関係を明らかにした。この過程で動的量子化誤差の実測結果が、雑音,直線上昇波の非直線度,正弦波の高調波含有率により大きく影響されることが見出された。 3 動的量子化誤差は雑音により大きく影響されるので、雑音許容度試験機(61年12月購入)を用いて、デジタル計測器を含むインパルス電圧,電流測定系の雑音除去対策,許容雑音強度を明かとした。 4 分圧器,分流器の代表的な基本的応答特性と、これによる測定波形(出力波形)とを数式化し、数値ラプラス変換法を適用して補正を行い、原波形(入力波形)とよく一致することを確かめた。 5 密閉形高気圧放電ギャップによる立上り1ns,1kVのパルス電圧発生器を開発した。これにより超高速インパルス測定系の応答特性の高精度測定を可能とした。
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