研究概要 |
当教室での組織培養に関する設備と昭和62年度科学研究費補助金により購入した設備備品を使用し研究を行った. 1.61年度の研究においてRGC6細胞から分離された高いcalony形成率を有するsubーcloneを用い,ACNU,Mitomycin C,Bleomycin,Actinomycin Dの変異誘起作用を検討した. 8ーazaguanine耐性とouabain耐性のforward mutationの結果から, いずれの抗癌剤も突然変異原として作用する可能性が示唆された. 2.変異誘起作用を有する抗癌剤による5ーfluorouracil(5ーFU)耐性とmethotrexate(MTX)耐性の誘導を検討した. 最初にRGC6細胞における5ーFUとMTXの濃度一生存曲線から選択培地濃度を求めた. 現存までのところACNUは5ーFU耐性細胞を誘導することを確認しており,ACNU45μg/mlにおいて突然変異率(生細胞10^5個当たりの耐性出現頻度)は10であった. 今後, ACNU Mitomycin C,Bleomycin,Actinomycin Dによる5ーFU耐性とMTX耐性の誘導に関し, さらに検討をかえる予定である.
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