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1986 年度 実績報告書

知覚・認知パフォーマンスにおけるイメージの機能的特性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 61510040
研究機関信州大学

研究代表者

松田 隆夫  信大, 教育学部, 教授 (00035312)

キーワード視覚イメージ / 文章記憶とリハーサル方略 / イメージリハーサル / イメージ走査 / 移動小点追随とイメージ形成
研究概要

1.イメージと記憶・理解との機能的関係については、前年度成果の続報として「文章記憶における文章相互の意味的関連性と記銘方略(【II】)」を公刊し、その中で、小学生の文章記憶は逐語的機械的格納に強く性向した段階にあり、未だ意味的論理的記憶への機能上の転換が十分でないことの反映として、たとえイメージリハーサル方略のように意味的理解への方向づけを促す記銘条件にあっても、生成されたイメージが、その方略の遂行に必然的に随伴する逐語的内言的リハーサルを一層補強する方向に機能することを述べた。このことは同時に、大学生を対象とした先の報告において、記銘パッセージの意味性及び記銘・リハーサル方略の特徴と関連づけて推論された事柄の幾つかが、矛盾するわけけではないがそのままの形で小学生に直ちに適用できないという、関係理解発達上の制約を示すものでもある。
2.多角閉図形のイメージを面上に投影し開眼状態でそれを走査する条件、当該イメージを頭の中に生成し閉眼状態で走査する条件、及び、眼前の当該図形を知覚走査する条件の3つを用い、図形線分の総長及び角数を変数として、各走査時間を分析した。それに基づき、各条件での走査速度及び直角あたり停留時間を推定し、条件間の相違を手掛りに、視知覚過程と視覚イメージ過程の類同性にかかわる議論への接近を試み、学部紀要に公刊した。
3.仮想直角多角閉図形の上を特定の速度及び停留時間で移動する小点を、視覚追随させて、当該図形のイメージを形成させ、そのイメージを描画させる実験を、上記2の実験的知見に依拠して予備的に試み、学部紀要に公刊した。この試み及び上記2は、いずれも視覚イメージの基本的特性を検討することから出発したが、この目論見,論拠,解釈等に多くの課題が残った。
4.視覚イメージの生成と利用に深くかかわる量子化文字パターンの識別過程について、学会でその一部を報告した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 松田隆夫: 信州大学教育学部紀要. 第57号. 65-73 (1986)

  • [文献書誌] 松田隆夫: 信州大学教育学部紀要. 第58号. 55-63 (1986)

  • [文献書誌] 松田隆夫: 信州大学教育学部紀要. 第59号. 45-50 (1987)

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公開日: 1988-11-09   更新日: 2016-04-21  

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