家畜の卵胞発育に関する内分泌学的機序--特にFSHとインヒビンの関連について--

1988 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 61560295
• 研究機関: 群馬大学
• 研究代表者: 長谷川 喜久 群馬大学, 医学部, 助手 (40092001)
• 研究分担者: 宮本 薫 群馬大学, 医学部, 助手 (30125877)
• キーワード: インヒビン / アケチビン / 卵巣 / 下垂体 / 性周期 / RIA

研究概要

本年度は主に前年度までの研究成果をまとめ論文及び著書として出版した。また国の内外のシンポジウムに招待され我々の成果を広く発表することができた。また本研究の成果に対して、家畜繁殖学会より島村賞を授与された。
1.昭和63年1月 東バージニア大学のJones研究所が主催するワークショップに招待され、長谷川が「Changes in the Serum Concentrations of Inhibin in Mammals」という題で、宮本が「Structure and Function of Inhibim and Its Related Peptides」という題で講演し、外国の多くの研究者に賞賛された。
2.昭和63年3月 日本畜産学会において長谷川は「牛の性周期中の血中インヒビンの変動」について発表した。
3.昭和63年4月 家畜繁殖学会において長谷川は「インヒビンの微量測定法の開発とその応用」と題する学会賞受賞講演を行なった。
4.昭和63年7月 第八回国際内分泌学会において長谷川が「Changes in serum Concentrations of Inhibin during the menstrual cycles of women」、宮本が「cDNA cloning of inhibin subunits Arom human testis」と題する発表を行なった。他に2題の共同研究の発表も行なわれた。
5.昭和63年10月 日本内分泌学会の秋期大会において「新しい性線の調節因子」と題するシンポジウムにおいて長谷川は「卵巣性インヒビンの生理作用」について話題提供を行なった。
さらに別紙のように本年度発表した原著論文は既に6編を数え、総説が4編発表された。また既に印刷中の論文と総説が5編と3編ある。これらの研究発表により私共の研究成果が充分に広まると共に、インヒビンの生殖生理学における重要性が認められた。

研究成果

• [文献書誌] T.Sakai;K.Inoue;Y.Hasegawa;K.Kurosumi: Endocrinology. 122. 2803-2808 (1988)
• [文献書誌] S.Mikami;S.Yamada;Y.Hasegawa;K.Miyamot: Cell Tissue Res. 251. 51-58 (1988)
• [文献書誌] Y.Hasegawa;K.Miyamoto;S.Iwamura;M.Igarashi: J.of Endocrinol.118. 211-219 (1988)
• [文献書誌] H.Sugino;T.Nakamura;Y.Hasegawa;et al.: Biochem.Biophys.Res.Commun.153. 281-288 (1988)
• [文献書誌] Y.Hasegawa;K.Miyamoto;Y.Abe;et al.: Biochem.Biophys.Res.Commun.156. 668-674 (1988)
• [文献書誌] H.Sugino;T.Nakamura;Y.Hasegawa;et al.: J.Biol.Chem.268. 15249-15252 (1988)
• [文献書誌] Yoshihisa;Hasegawa: "Changes in the Serum Concentrations of Inhibin in Mammals in "NONSTEROIDAL GONADAL FACTORS"" eds.G.D.Hodgen,Z.Rosenwaks and J.M.Spieler, 91-119 (1988)
• [文献書誌] K.Miyamoto;Y.Hasegawa;M.Fukuda;M.Igarashi: "Structure and Function of Inhbin and Its Related Peptides.in"NONSTEROIDAL GONADAL FACTORS"" eds.G.D.Hodgen,Z.Rosenwaks and J.M.Spieler, 56-73 (1988)