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1986 年度 実績報告書

血小板活性化因子(PAF)の新しい酵素的微量定量法の開発とその応用

研究課題

研究課題/領域番号 61571046
研究機関東京大学

研究代表者

工藤 一郎  東大, 薬学部, 助教授 (30134612)

研究分担者 梅田 真郷  東京大学, 薬学部, 助手 (10185069)
小林 哲幸  東京大学, 薬学部, 助手 (50178323)
井上 圭三  東京大学, 薬学部, 教授 (30072937)
キーワード血小板活性化因子 / ホスホリパーゼD / コリンアセチルトランスフェラーゼ / 炎症
研究概要

血小板活性化因子(PAF)は微量で強い生理作用を発現し、血小板活性化だけでなく血圧降下,血管透過性上昇など広範な生理作用を持つため、炎症やショック時におけるケミカルメディエーターとして注目されている。PAFの生体内動態を知り、役割を明らかにするためには、正確にPAFの量を定量する必要がある。しかしPAFの定量法としては従来、血小板活性化を指標とした生物学的方法と、質量分析を用いた方法しか報告されておらず、前者は定量性および再現性に欠け、後者は感度が劣り操作が煩雑である欠点を持っていた。そこで本研究では、PAFがコリン残基含有リン脂質であることに注目し、酵素反応を組みあわせた新しいPAFの酵素的微量定量法を考察した。すなわち、まず試料中からHPLCで精製したPAF画分をホスホリパーゼD処理することにより定量的にコリンを得た。次に生成したコリンにコリンアセチルトランスフェラーゼと放射標識アセチルコリンを作用させ生じる放射標識アセチルコリンを有機溶媒に抽出し定量した。酵素源はいろいろ検討の結果、ホスホリパーゼDとしてはストレプトマイセスクロモホスカス由来の部分精製品を、コリンアセチルトランスフェラーゼとしてはヒト胎盤からやはり部分精製したものを用いることにした。また、種々の条件を検討したところ、pmolオーダーのPAFを測定することが可能となった。最近PAFを静脈投与することによりラットに実験的胃潰瘍を惹起できることが報告された。そこで、本定量法を用いてラット胃粘膜中のPAF画分の定量を行うことにした。現在までのところ未処理ラットの胃粘膜中には比較的多量のlyso PAFを含んでいることが明らかとなった。ストレス付加により生じるストレス潰瘍について検討中である。

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公開日: 1988-11-10   更新日: 2016-04-21  

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