研究概要 |
昭和61年度には、総合目録を全国的なオンライン・ネットワークにより運用する際に、データベース上のデータの全体性(インテグリティ)の維持の問題に着目して研究を進めた。 国立国会図書館、日本科学技術情報センターそして学術情報センターにおける典拠コントロールのあり方についてヒアリングと比較をすることにより共通する問題と個々の機関に固有の問題とを明らかにしようとした。 共通する問題としては、1)作業に従事する専門職能集団が必要であり、2)この集団のためのツールとなる特殊なソフトウェアが必要であり、そして3)参照する辞書の範囲の設定などである。 また、中央的な認承機構の設立が従来から言われてきたが、具体的なすすめ方が不明確であることも判明した。 データベースの全体性維持のためには、そのための文法が必要となるが、従来から多くの機関が参考としてきた目録規則(日本目録規則,英米目録規則など)の該当条項の比較と、その論旨を理解することによって、より共通性の高い文法を求める手がかりとしようとしている。 昭和62年度には、これをさらに進めて、個人名、団体名の典拠作業の標準案の試作を試みる。
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