研究課題/領域番号 |
62450035
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
斎藤 佐和 筑波大学, 心身障害学系, 助教授 (00015819)
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研究分担者 |
早坂 菊子 筑波大学, 心身障害学系, 助手 (70198828)
藤田 千代 筑波大学, 心身障害学系, 講師 (60015732)
志水 康雄 筑波大学, 心身障害学系, 講師 (60015873)
池田 由紀江 筑波大学, 心身障害学系, 助教授 (00015843)
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キーワード | ダウン症児 / 聴覚障害乳幼児 / 視覚障害幼児 / 最早期教育 / 超早期教育 |
研究概要 |
〔ダウン症児について〕 昨年度から引き続いてダウン症児の0歳からの超早期教育の効果を評価するために、今年度からはダウン症児の知的特性を田中ビネー知能検査法を使用して分析した。対象児は0歳児から早期教育プログラムに2年以上参加したダウン症児37名で、現在の年齢は3〜8歳の範囲である。田中ビネー知能検査の下位検査項目をクラスター化し分析した結果、「知覚-運動」「物の名称の理解と表出」においては良好な発達を示したが、「教概念」「短期記憶」「文章の理解と類推」の三つのクラスターは担対的に低いレベルを示した。この結果はダウン症児の知能障害の特徴が聴覚-音声回路の障害を含むものと思われ、超早期プログラムの内容の検討が必要であることを示唆している。次にダウン症児の言語領域のプログラムを試案し、3〜5歳児を対象に1年間指導してその効果をまとめているが、ダウン症児の言語発達には本人側の要因の他に母親の働きかけ方が重要であることが明らかになった。 〔聴覚障害児について〕 筑波大学附属聾学校乳幼グループの協力を得て、相互通話式集団補聴器の使用実験を行い、2〜3学期に計8回、対象乳幼児の行動観察、VTR記録を行った。現在、行動分析表を作成して、きこえ、ことばの発達のチェックを進めている。また、乳幼グループの両親を含んで、各年齢段階の聴覚障害児をもつ両親計107名に対し、障害受容に関する意識調査を行った。現在、回答が集まりつつある段階である。 〔視覚障害児について〕 全国盲学校における幼児教育の実態について基礎データを得たが、教育法、両親指導等についてはまだ充分な資料が得られず、更に調査を行う必要が残った。
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