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1987 年度 実績報告書

X線非弾性散乱分光による固体内電子の運動量分布

研究課題

研究課題/領域番号 62460031
研究機関理化学研究所

研究代表者

塩谷 亘弘  理化学研究所, 金属物理研究室, 副主任研究員 (30087415)

研究分担者 伊藤 文武  東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (60005907)
坂井 信彦  理化学研究所, 磁性研究室, 研究員 (60013497)
キーワード位置敏感X線検出器 / コンプトン散乱 / 軌道放射光 / 円偏光X線 / 磁気コンプトン散乱
研究概要

1.位置敏感X線検出器(PSPC)の開発
データ集積効率を高めるために, 従来型PSPCのX線入射窓を, 新たに30×11.00mm^2に拡大し, 陽極芯線を3本にしたものをMACHサイエンスに試作させ, 本年度に購入した回路モジュールを用いて性能試験を行っている.
2.コンプトンプロファイルの測定
高エネルギー物理学研究所放射光実験施設と共同して, BLー14Cにおいて62年5,6,11,12月及び63年1,2月の延べ6ヶ月間実験を行った. 29.5KeVのX線を用い, 運動量分解能が0.10原子単位という世界最高の分解能で, Al単結晶,Si単結晶,LiH単結晶,Li_2O単結晶,Li_3N単結晶およびAl_6Li_4Cu準結晶についてコンプトンプロファイルの測定を行い, それぞれについて有意義な結果を得て, 現在論文にて公表すべく準備中である.
62年1,2月には, 入射X線を60KeVとして, 運動量分解能0.20原子単位で3d遷移金属のコンプトンプロファイルの予備測定を行った. この結果, モノクロメーターを現在のGe(220)からGe(400)に変更することによって, 分解能が0.15原子単位まで改善され, イメージングプレートを検出器として利用することによって, 3d遷移金属・合金のコンプトンプロファイルの測定が出来ることが伴った. さらに60KeVのX線をウィグラーの電子軌道面からわずかにはずれた面で取出し, X線の円偏光度の測定を行った. この結果に基きFe,Ni多結晶について磁気コンプトンプロファイルの予備測定を行った. これは63年度に予定されているKEKーARの高エネルギー・楕円偏光X線を利用する磁気コンプトン散乱の実験の基礎となるものである.

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公開日: 1989-03-30   更新日: 2016-04-21  

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