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1988 年度 実績報告書

ペルフルオロエノラートの生成と合成的利用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62470079
研究機関東京工業大学

研究代表者

中井 武  東京工業大学, 工学部, 教授 (90016717)

研究分担者 三上 幸一  東京工業大学, 工学部, 助教授 (10157448)
キーワードフッ素化学 / ペルフルオロエノラート / エノラート / アルドール反応 / アンビデント求核性 / ポリフルオロエノラート / ペルフルオロオレフィン
研究概要

ペルフルオロエノラート(以下F-エノラートと略記)の生成法とその合成的利用に関する本研究の成果は次の通りである。
1.種々の金属F-エノラート生成法の開発
市販のヘキサフルオロイソプロパノールにて当量のブチルリチウムを作用させるという簡便なリチウムF-エノラート生成法の開発に成功した。さらに、この"脱フッ化水素的エノラート生成法"を非対称系に応用して、この手法が種々のF-エノラートの位置選択的かつ立体選択的生成法となることを明らかにした。
2.F-エノラートの求核反応性評価
上記の方法で生成させたF-エノラートと種々の求電子剤との反応を広範囲に検討した結果、F-エノラートは、酸素-求核性とともに炭素-求核性(アルドール反応性)を示すことを見出し、F-エノラートが、通常のエノラートと同様、アンビデント求核性を示すことを初めて明らかにした。
3.F-エノラートの求電子反応性評価
F-エノラートと種々の有機金属反応剤(アルキルリチウム、Grignard反応剤)との反応を検討した結果、β位がアルキル基またはアリール基で置換されたF-エノラート(ポリフルオロエノラート)が収率よくえられることを見出し、F-エノラートは、通常のエノラートではみられない"異常な"求電子反応性を示すことを初めて明らかにした。
4.ポリフルオロエノラートの反応性評価
F-エノラートと有機金属反応剤との反応より生成させたポリフルオロエノラートの反応性を種々検討した結果、このエノラートは、F-エノラートと異なり、通常のアンビデント求核反応性を示すものの、もはや"異常な"求電子反応性は示さないことを見出した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Cheng-Ping,Qian: Tetrahedron Letters. 29. 4119-4122 (1988)

  • [文献書誌] Takeshi,Nakai: Abstract of 12th International Symposium on Fluorine Chemistry. 302 (1988)

  • [文献書誌] 中井武: 化学素材研究開発振興財団研究報告. 3. 31-33 (1988)

  • [文献書誌] 銭承平: 日本化学会第56回春季年会講演予稿集. 11. 1247 (1988)

  • [文献書誌] 銭承平: 日本化学会第56回春季年会講演予稿集. 11. 1247 (1988)

  • [文献書誌] 銭承平: 日本化学会第58回春季年会講演予稿集. 11. (1989)

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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