• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1989 年度 実績報告書

ヒト型モノクロ-ナル抗体による癌特異抗体の確立

研究課題

研究課題/領域番号 62470142
研究機関新潟大学

研究代表者

屋形 稔  新潟大学, 医学部, 教授 (20018352)

研究分担者 杉田 収  新潟大学, 医学部附属病院, 講師 (10092701)
山田 俊幸  新潟大学, 医学部附属病院, 助手 (50211636)
内山 一晃  新潟大学, 医学部附属病院, 医員
キーワードモノクロ-ナル抗体 / 腫瘍関連抗原 / ヒト-マウスヘテロハイブリド-マ / Carcinoembryonic antigen / Non specific cross-reacting antigen
研究概要

1.ヒト型モノクロ-ナル抗体
(1)ヒト-マウスヘテロハイブリド-マの抗体産生の安定性。ヒト-マウスヘテロハイブリド-マのヒトk型L鎖、λ型L鎖H鎖の安定性につき、蛍光抗体法にてcytoplasmic staining をして検索したところ、ヒトk型L鎖はλ鎖、H鎖に比較して遙かに不安定であり、限界希釈法によってもクロ-ニングしずらい事が明らかになった。この事は、遺伝子レベルでもSouthern blot分析に於いて明かになった。
(2)ヒト型モノクロ-ナル抗体の抗原特異性。抗体産生ハイブリド-マ細胞は、各種腫瘍細胞とのcell target ELISAにより、7個のクロ-ンが陽性クロ-ンとして検出できた。クロ-ニングの過程で2クロ-ンが抗体を産生しなくなり、残りの5クロ-ンについて検討を続けた。このアイソタイプは全てIg M、λ型であった。しかし、この抗体は、アルブミンとも反応することから、腫瘍関連抗原に対するモノクロ-ナル抗体ではなく、抗アルブミン抗体として自己抗体の可能性、及び、高濃度の分泌量の為に非特異的に吸着した可能性等も考えられた。
2.マウス型モノクロ-ナル抗体
抗ヒト腫瘍特異及び関連抗原の性状を探究する目的で、CEA関連抗原の一つであるNCA(nonspecific cross-reacting antigen)と強く反応するクロ-ンをマウス-マウスハイブリド-マから選んだ。
(1)ヒトCEA関連抗原蛋白の性状。SDS-PAGEにて解析した結果では従来1個の蛋白であると言われていたNCAが複数の蛋白である事が明らかになった。これをそれぞれ分子量の違いからNCA-90とNCA-55と言い、消化器癌細胞株ではNCA-90、顆粒球中ではNCA-55が多く存在する。また、NCA-55は多形性があり4種の等電点(pH 4.8,5.2,5.6,5.8)を持つ事も判明した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 内山一晃: "ヒト型モノクロ-ナル抗体" 薬の知識. 37. 10-11 (1986)

  • [文献書誌] 内山一晃: "ヒト-マウスハイブリド-マでの免疫グロブリンk型L鎖の急速な消失について" 日本臨床化学会年会記録. 26. 84 (1986)

  • [文献書誌] Kazuaki Uchiyama: "High frequency of loss of human kappa light chain expression in mouse-human heterohybridomas" Hybridoma. 6. 645-654 (1987)

  • [文献書誌] 内山一晃: "モノクロ-ナル抗体による膵癌細胞のCEA関連抗原の研究" 新潟医学会雑誌. 104. (1990)

URL: 

公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi