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1987 年度 実績報告書

カワラタケ・ラッカーゼIII遺伝子のクローニング

研究課題

研究課題/領域番号 62480066
研究機関東京農工大学

研究代表者

諸星 紀幸  東京農工大学, 農学部, 助教授 (30015078)

キーワードカワラタケ / ラッカーゼIII / mRNA / クローニング
研究概要

カワラタケ・ラッカーゼIII遺伝子のクローニングに当って,まずこの酵素のmRNAを単離するための培養条件の検討を行った. ラッカーゼ活性を増加させるためのキシリジン添加は明らかに効果があり,培養72時間付近が量も酵素活性上昇率が高かった. この条件下で全RNAの単離を行い,アガロース電気泳動分析より,28S-RNAと18S-RNAのフラクションが得られ,十分に長いRNA鎖の状態で単離されることがわかった.
次に,全RNAよりmRNAの単離を行い,方法はpoly(A)鎖を持つmRNAをmAP(Messenger Activated paper,宝酒造製)を用いて行うものである. この結果,単離されたmRNA収量は全RNAの1.5%であり,類似の実験例と比較した場合でも十分遜色ない収量であった. さらにこれより,ラッカーゼIII遺伝子由来のmRNAがこの単離されたmRNA中に存在するかどうか確認するため,in vitro translationを行った. これは単離されたmRNAうウサギ網状赤血球の系(Amersham製)と^<35>Sーメチオニンを用いて翻訳させ,翻訳物の中からラッカーゼIII由来のタンパクをラッカーゼIIIの抗原一抗体反応を用いて精製し,さらにSDS-PAGEより,取り込まれた^<35>Sを標識として検出した.
この結果,ラッカーゼIII由来のタンパクバンドが5本検出され,この中でも分子量6万程度に位置する最も高分子フラクションが,ラッカーゼIIIの糖鎖を除去した時の分子量に相当することから,このフラクションがラッカーゼIIIの蛋白をほぼ完全に転写している可能性があり,それ故これに相当する十分なmRNAが単離されていることを示す. このことは,次のステップであるcDNAの合成,クローニングへの展開を十分に保証してくれる重要な結果である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Noriyuki Morohoshi: Mokuzai Gakkaishi. 33. 743-746 (1987)

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公開日: 1989-03-30   更新日: 2016-04-21  

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