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1988 年度 実績報告書

ロイコトリエン生合成調節機構と疾患における代謝異常の解明-アラキドン酸振り分け機構を中心に-

研究課題

研究課題/領域番号 62480130
研究機関東京大学

研究代表者

清水 孝雄  東京大学, 医学部・栄養学教室, 助教授 (80127092)

研究分担者 笠間 健嗣  東京大学, 医学部栄養学教室, 教務職員 (80124668)
堀 チヨ  東京大学, 医学部栄養学教室, 教務職員 (10157050)
脊山 洋右  東京大学, 医学部栄養学教室, 教授 (90010082)
キーワードアラキドン酸 / ロイコトリエン / cDNAクローニング / グルタチオンS-転移酵素 / 12-リポキシゲナーゼ / 11,12-ロイコトリエンA4 / クモ膜下出血
研究概要

1.ロイコトリエン生合成酵素の精製と構造解明
(1)初年度はロイコトイエンA4水解酵素のcDNAクローニングと大腸菌での発現を行ったが、今回この発現システムを用いて酵素反応の調節とりわけ自殺反応のメカニズムを解析している。さらに、大量の酵素を簡単に入手できる利点を生かし、免疫抗体を作製し、酵素をカップリングしたカラムにて親和性精製を行った。現在この精製抗体により組織化学的局在を解明しており、また酵素量の病態時における変動を解析している。
(2)ロイコトリエンC4合成酵素はモルモット肺のミクロソームより可溶化し、種々のカラムクロマトグラフィーにて部分精製した。従来より本反応はグルタチオンS転移酵素が触媒すると考えられた来たが、イオン交換クロマトにより:LTC4合成酵素は転移酵素と分離され、基質特異性のきびしい新種の酵素の存在が明らかとなった。
(3)血小板や脳に多い12-リポキシゲナーゼに由来する新しいロイコトリエン類を発見した。さらにこの反応を触媒する酵素(エポキシド水解酵素)を単離精製し、分子量、アミノ酸組成、ペプチド配列等を明らかにした。
2.病態時の代謝異常の研究
(1)患者血清のロイコトリエン生合成活性をEIA法にて、また白血球分画を用いてロイコトリエン産生能をHPLC法にて、それぞれ測定法を開発した。
(2)種々のアレルギー疾患でロイコトリエンC4、D4の産生増加を見出した。さらにクモ膜下出血後の脳血管攣縮や慢性硬膜下血腫の増悪に、種々のリポキシゲナーゼ活性が亢進している事を明らかにし、今後酵素阻剤による予防や治療へ視点を与えた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Izumi,T.,et al.: Biochim.Biophys.Acta. 959. 305-315 (1988)

  • [文献書誌] Watanabe,T.,et al.: J.Neurochem.50. 1145-1150 (1988)

  • [文献書誌] Shimizu,T.,et al.: Int.J.Biochem.20. 661-666 (1988)

  • [文献書誌] Kitamura,S.,et al.: Eur.J.Biochem.176. 725-731 (1988)

  • [文献書誌] Minami,M.,et al.: Advances in Prostaglandins,Thromboxanes,and Leukotriene Research. 18. inpress (1988)

  • [文献書誌] Shimizu,T.,et al.: J.Neurochem.51. 1126-1131 (1988)

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公開日: 1990-03-19   更新日: 2016-04-21  

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