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1987 年度 実績報告書

Bacteroides属の病原性に関する分子遺伝学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 62480154
研究機関徳島大学

研究代表者

大西 克成  徳島大学, 医学部, 教授 (10037400)

研究分担者 木内 武美  徳島大学, 医学部, 助手 (80136217)
小野 恒子  徳島大学, 医学部, 助手 (40035514)
秋本 茂  徳島大学, 医学部, 講師 (10159337)
キーワードBacteroides gingivalis / Bacteroides fragilis / 病原性 / 遺伝子クローニング / トリプシン様プロテアーゼ / neuraminidase / DNase / shultle vector
研究概要

偏性嫌気性細菌であるBacteroides属の中で,B.gingivalisは歯周病に関係がある. また, B.fragilisは腸管内常在のBacteroidesの中では数が少ない方であるが, 無芽胞嫌気性グラム陰性捍菌としては最もビルレンスが強いといわれているので, B.gingivalisの病原因子としてはトリプシン様プロテアーゼ, B.fragilisでは, neuraminidase,DNaseなどの分子遺伝学的研究を目的とした. まず, B.gingivalisの菌体内・膜非結合型のトリプシン様プロテアーゼを250倍まで精製した. 精製プロテアーゼの分子量は45〜50Kであり, 至適pHは8.5,基質であるNーαーbenzoylーDLーarginineーpーnitroanilideに対するKm値は0.19mMであった. また, diisopropylfluorophosphate, マンガン, 亜鉛によって活性が阻害された. この菌は培養5日以後溶菌しだし, 菌体内・膜結合型も非結合型も最終的にも菌体外酵素となって, 病原因子として働くものと考えられた. クローン化したBacteroidesの遺伝子は大腸菌で形質発現するとは限らないので, その形質を検出できない場合がある. その対策として, まず大腸菌とBacteroidesのshultle vector pkM45をプラスミドpE5ー2とpBR328とから作成した. このベクターのBamHIまたはSalI siteにクローン化し, 嫌気的条下でCm^rTc^sで選択することができる. 大腸菌HB101(R751)株を宿主とした場合に, pKM45を大腸菌からBacteroidesに10^<-3>の頻度で易動化することができた. もう1つの対策として, クローン化された遺伝子産物がpenplasmにたまる場合に, 菌体外に放出されるように, コリシンE2抵抗性変異株で, RNaseIを放出する変異株を分離した. この変異株を宿主菌として利用した時, periplasmin enzymeを寒天平板上で測定できる可能活が高い. B.fragilisでは, ベクターとしてpUC18, pHC79などを用いてneuraminidaseおよびDNaseの遺伝子をクローン化しているところである. 第2年度にはクローン化を完了し, サブクローニング後, DN鎌塩基配列を決予する予定である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Tsutsui,H.etal.: Infect.Immun.55. 420-427 (1987)

  • [文献書誌] 筒井英士他: 嫌気性菌感染症研究. 17. 183-194 (1987)

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公開日: 1989-03-30   更新日: 2016-04-21  

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