研究分担者 |
田島 朋子 帝京大学, 医学部, 助手 (90173145)
石黒 敏一 帝京大学, 医学部, 助手 (30082275)
田村 弘 帝京大学, 医学部, 助教授 (30101728)
前島 一淑 慶応大学, 医学部, 助教授 (70051464)
安部 由明 帝京大学, 医学部, 教授 (20089296)
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研究概要 |
マウスを用いた基礎的研究:本研究をおこなうためには, ハイブリドーマ技術を用いたモノクローナル抗体の作製が必須であるので, まず最初に, モノクローナル抗体作製法の確立しているマウスを使って基礎的な研究をおこなった. 私たちの研究室では, 以前からマイコプラズマ感染症の研究を活発におこなっているので, まず最初に, マイコプラズマ(Mycoplasma pulmonis)を用いて研究をおこなった. 1.マイコプラズマ肺炎発症の機序を解明する目的で, マイコプラズマ感染マウスにおける免疫応答を調べた. (1)DBA/2マウスにおいては, マイコプラズマ感染にともない, 液性免疫および細胞性免疫ともに低下していることが示された. (2)ヌードマウス(BALB/c)においては, マイコプラズマ感染にもともない, 羊赤血球に対する抗体産生応答が亢進していることが示された. 2.マウス・ミエローマ細胞NSー1を観株としてマイコプラズマに対する種々のモノクローナル抗体の作製を試みた. マイコプラズマ(死菌または生菌)をBALB/cマウスに免疫した. あるいは, マイコプラズマをBALB/cマウスに感染させた. これらのBALB/cマウスから脾臓細胞を取り出し, ポリエチレン・グリコールを用いてNSー1細胞と融合させた. (1)生菌免疫マウスおよび感染マウスから8種類の抗マイコプラズマ抗体産生ハイブリドーマ・クローンが得られた. 今後(63年度および64年度)の研究の展開:1.マイコプラズマ感染マウスから採取した血清の感染防御効果を検討する. 2.作製した抗マイコプラズマ・モノクローナル抗体の性状(アイソタイプ,抗原特異性,感染防御効果)を検討する. 3.作製した抗マイコプラズマ・モノクローナル抗体に対する抗イディオタイプ抗体を作製する. 4.センダイ・ウィルス(HVJ)に対するモノクローナル抗体の作製を試みる.
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