研究分担者 |
百瀬 文之 中央大学, 理工学部, 助教授 (80182187)
松山 善男 中央大学, 理工学部, 助教授 (70112753)
岩野 正宏 中央大学, 理工学部, 教授 (70087013)
栗林 〓和 中央大学, 理工学部, 教授 (40055033)
関野 薫 中央大学, 理工学部, 教授 (40054994)
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研究概要 |
正標数Pの体上与えられた代数曲線のpn次巡回拡大の標数零への変形を構成することが最終目標であり, 当該年度の目標は, その為に, Witt群のトーラスへの変形を完全に制御し, その結果を用いてWitt-Artin-Schreierの完全系列をKummerの完全系列への変形を構成することであった. 2次元のWitt群W2のトーラスGm2への変形は完全に記述することが既に出来ており, 更に これをNeron blow-upを用いてその構造を再記述することに成功した. また, 代数曲線を扱う場合, 1次元のsmoothな群スキームの幾つかの拡張として得られるものであるが, しかし一般のsmoothなWitt群の変形は, smoothな低次元の群スキームの拡張では得られないことが, Neron blow-upを用いて示すことが出来た. 高次元の場合のWitt群の変形については, 原理的な計算方法が発見され, その具体的な処理技術の実験に成功しつつある処である. この計算方法は, Witt群の2つの変形の拡張を具体的に計算するものであり, 正標数における解析的な問題に帰着され, 組合せ論理問題となっている. 今後の課題としては, この組合せ論的問題を解決すること, またこの組合せ論的問題の, Neron blow-upの方向からの解釈を行うことにある. この後者については, 今年度の結果であるW2の変形の記述が道標となる筈である. 更に, 一方で〓のPn次巡回拡大の標数零への具体的例を構成し, この例のWitt-artin-Schreier理論からKummer理論への変形の立場からの解釈を与え, 一般ヤコビ多様体の変形を通して一般の場合の変形を構成することが更なる課題である.
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