研究課題/領域番号 |
62540066
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
関口 力 中央大学, 理工学部, 教授 (70055234)
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研究分担者 |
松山 善男 中央大学, 理工学部, 教授 (70112753)
石井 仁司 中央大学, 理工学部, 教授 (70102887)
岩野 正宏 中央大学, 理工学部, 教授 (70087013)
栗林 あき和 中央大学, 理工学部, 教授 (40055033)
関野 薫 中央大学, 理工学部, 教授 (40054994)
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キーワード | ウィット群 / アルティン-シュライア-ウィット理論 / クンマ-理論 / 代数曲線 / 群スキ-ム |
研究概要 |
正標数pの体上定義された完備滑らかな代数曲線cとその自己同型写像σを標数零の体上の曲線とその自己同型写像に引き上げることが我々のこの研究課題における最終目標であった。この問題に取り組む基本的戦略は、類体論を用いるものであり、一般化されたヤコビ多様体の変形理論、そのヤコビ多様体の変形と代数曲線の巡回拡大の変形との関係についての基本的手法は既に得られており、この手法を用いて自己同型写像σの位数がpのときの我々の問題の肯定的解決をみている。その際、重金な考え方はArtin-Schreier理論からKummer理論への変形であり、加法群から乗法群への変形の構成であった。従って、σの位数がp^n(n≧2)の場合の考察を行う為には、Witt群W_nのト-ラス(G_m)^nへの変形理論を構成することであり、n=2については完全に決定することが出来た。更に、一般のnについては、artin局所環上の群スキ-ムの拡大を取り扱い、基本的な消減定理を発見し、artin局所環上の群スキ-ムの拡大の決定に成功した。このartin局所環上の議論を用いて、離散付値環上のWitt群Winのト-ラス((G_m)^nへの変形を計算し、Artin-Schreier-witt完全系列の、Kummer型完全系列への変形の構成に成功した。一方で、これら統一された完全系列が実際の、Artin-Schreier-Witt理論とKummer理論の統一を与えるものであるかどうかの議論を行い、n=1,2の場合に肯定的結果が得られた。これからの課題としては、この統一理論が一般のnで成り立つことを示し、これら結果の代数曲線の拡大への応用である。これらは、我々の今年度迄の研究計画の内容内であったものであるが、残念ながら、以後の研究課題として残さざるを得なかったものである。
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