研究分担者 |
久保 文夫 富山大学, 理学部, 助教授 (90101188)
風巻 紀彦 富山大学, 理学部, 教授 (50004396)
渡辺 義之 富山大学, 理学部, 助教授 (50018991)
阿部 幸隆 富山大学, 理学部, 助手 (80167949)
鈴木 正昭 富山大学, 理学部, 教授 (10037236)
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研究概要 |
我々の研究目的は, 複素多様体上の双正則写像で不変な計量を, それに付随する距離, 標形, 曲率の性質をとおして調べることであった. 研究分担者との討論, 情報交換, 及び研究で, この一年間に得られた主な結果を次に述べる. 1.研究代表者が, リーマン面の場合の容量関数から決まる計量を, 一般の次元の複素多様体上に拡張した計量について (1)この計量は, Klimekの定義したグリーン関数の指数関数による値を微分したものになっている. (2)Klimekのグリーン関数の指数関数による値は, 小林の前擬距離を越えない. (3)多様体Mが, 複素コークリッド空間内の円状領域のときは, 原点から計った小林の前擬距離は, Mのシンコフスキー関数の値を越えない. 1.等質有界領域のバーグマン計量に関して, ノーマルな代数を使った解析について (1)佐武の意味で擬対称であるための新しい条件をみつけた. (2)正則断面曲率の公式を与えた. そして, 前項の条件を駆使して, 1980年に, D'Atriが与えた擬対称の場合の公式が得られることを示した. (3)曲率作用素の固有値を, ブロックに分割することにより, 系統的に求める方式を与え, 1966年に, Vesentiniが, 計算機を使って出した結果を, 見通しよく整理した.
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