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1988 年度 実績報告書

極低温における回転状態を識別したイオン・分子反応の研究

研究課題

研究課題/領域番号 62540283
研究機関東京都立大学

研究代表者

金子 洋三郎  東京都立大学, 理学部, 教授 (30086988)

研究分担者 小林 信夫  東京都立大学, 理学部, 助教授 (30087100)
研究概要

62年度に極低温におけるイオン・分子反応の研究を目的として、入射イオン型移動管質量分析計の移動管部を液体ヘリウムで冷却し、イオンX^+を移動管に入射したところX^+を核とするヘリウムクラスター(XHe_n)^+が検出された。ヘリウムクラスターイオンの生成は、本研究により世界で初めて成功したものであり、急拠目的を変更してHe^+を核として生成されるヘリウムクラスターイオンの生成とその安定性について研究を行った。
移動管内で生成されたクラスターイオンがイオン検出部の残溜ガスと衝突し壊れている可能性があったので、62年度にターボ、分子ポンプをまた63年度に真空配管、バルブ等を購入し検出部の差動排気を完成させた。その結果残溜ガスとの衝突はほとんど無視出来るようになった。
入射イオンX^+としてNe^+、Ar^+、Kr^+を用い各々のイオンを核とするクラスターを生成し、移動管内のイオンの実効温度を変えながらクラスターのサイズ分布を測定しながら、特定のサイズのクラスターの出現温度を決定する方法によって結合エネルギーに関する情報を得た。その結果、Ne^+が核の場合には魔法数はn=1、2、11、13であり、Ar^+、Kr^+が核の場合にはn=1、2、12が魔法数であることがわかった。これ等の魔法数はHe^+が核の場合の値n=1、2、9、13と異っている。このようにヘリウムクラスターイオンは核となるイオン種によって特徴的な安定性を示すことが見い出された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Nobuo Kobayashi,;Takao Kojima,;Yozaburo Kaneko: Journal of the Physical Society of Japan. 57. 1528-1531 (1988)

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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