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1987 年度 実績報告書

三角州の発達過程における流路の形成とその変動機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62550374
研究機関京都大学

研究代表者

澤井 健二  京都大学, 防災研究所, 助教授 (70109073)

研究分担者 江頭 進治  京都大学, 防災研究所, 助教授 (00027286)
芦田 和男  京都大学, 防災研究所, 教授 (30027205)
キーワード河口地形 / 三角州 / 流路変動 / 分級堆積
研究概要

1.掃流流出土砂による三角州の発達過程に関する実験
幅30cm, 長さ5mの直線水路から,幅3m, 長さ5mの水槽域に掃流砂を定常的に流出させ, 三角州の形成過程を長時間にわたって追跡した. その結果, 三角州の形成の初期段階では, 流れは噴流の様相を呈し, 砂州は横断方向にあまり広がらずに流下方向に延びていくが, やがて砂州長が大きくなると, 砂州前縁部での水流のもつ土砂輸送能力が低下し, 横断方向に流路が形成されて, 激しく変動しながら, 平均的にはほぼ相似形を保って砂州が拡大していくことが明らかにされた.
2.三角州の発達過程に及ぼす浮遊流出土砂の影響に関する実験
上記と同じ実験水路において, 浮遊砂成分を含む微細混合砂を定常的に流出させ, 三角州の発達過程における掃流砂と浮遊砂の分級堆積を詳細に計測した. その結果, 混合砂の場合にも, 掃流砂の場合と同様に, 河口部に扇形の段丘が形成され, それがほぼ相似形を保ちながら時間とともに拡大していくが, その前縁を浮遊砂成分が通過して, さらに下流域へ拡散し, 顕著な分級堆積の生じることが明らかになった. 流路の形成は, 掃流砂のみの場合ほど明確ではないが, 流れの著しく集中する場所が随所に現れ, 時間的に変動することも確認された.
3.三角州の発達過程における流路の形成ならびに変動機構に関する解析
上記の実験結果を平衡断面理論および複列砂州理論と対比することにより, 三角州の発達過程におけ流路の形成は, 移動床流れにおける平衡断面の形成と密接に関連し, また, その分岐過程は, 複列砂州の形成と密接に関連していることが明らかになった. 今後は, さらに2次元浅水流理論を用いた解析を進めるとともに, 三角州の発達過程に及ぼす沿岸流の影響を明らかにしていく予定である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 澤井健二: 第32回水理講演会論文集. 221-226 (1988)

  • [文献書誌] 芦田和男: 京都大学防災研究所年報. 31B-2. (1988)

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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