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1988 年度 実績報告書

フラビン酵素の動的高次構造と機能との相関性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62570110
研究機関徳島大学

研究代表者

安芸 謙嗣  酵素科学研究センター, 酵素制御学部門, 教授 (20035405)

研究分担者 松島 明美  酵素科学研究センター, 酵素制御学部門, 教務員 (70116862)
前田 和子  酵素科学研究センター, 酵素制御学部門, 助手 (60116879)
キーワードフラビン酵素 / 動的高次構造 / 電子伝達 / フラビン / セミキノン / 限定分解 / 円偏光二色性 / 螢光特性 / 電子スピン共鳴
研究概要

62年度にリポ酸脱水素酵素及びフラボシトクロムb_2の動的高次構造の性質を明らかにしたが、63年度には動的高次構造の機能上の意義を究明した。
まず、リポ酸脱水素酵素は4つのドメインから構成されているが、このうちNAD結合ドメインは可動性を持っていることが明らかになり、この性質は電子伝達の際にNAD結合ドメインがFAD結合ドメインと至適な配向を取る上で合目的であることが示された。またFAD結合ドメインのN末端側はゆらぎをもっていることが知られているが、このゆらぎは触媒機能に直接関与しないことが明らかになった。
一方、フラボシトクロムb_2のフラビン結合ドメインとヘム結合ドメインの再構成の実験を試み電子伝達機能の発現を検索したが、両ドメイン間で電子の授受は認められなかった。フラボシトクロムb_2のフラビンはセミキノンを形成することが知られているが、フラビン結合ドメインのフラビンにはそれが認められず、再構成してもその性質は復元しないことがわかった。両ドメインは遺伝子のレベルで隔合して作られると考えられており、電子伝達の機能が発現するには両ドメインが生合成の段階で相互作用をもつことが必要であることが示唆された。
以上、フラビン酵素の動的高次構造の機能との相関性について興味ある基礎的知見が得られ、今後分子論的に解析を進める計画である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Kazuko Maeda;Kenji Aki: J.Biochem.(Tokyo).

  • [文献書誌] Akemi Matsushima;Kenji Aki: J.Biochem.(Tokyo).

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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