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1988 年度 実績報告書

早期肝細胞癌の細胞形態学的、免疫組織学的及び遺伝子学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 62570624
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

岡本 英三  兵庫医科大学, 医学部, 教授 (50068425)

研究分担者 折山 #  兵庫医科大学, 医学部, 助手 (00185688)
藤元 治朗  兵庫医科大学, 医学部, 助手 (90199373)
光信 正夫  兵庫医科大学, 医学部, 助手 (70148667)
山中 若樹  兵庫医科大学, 医学部, 講師 (90131599)
豊坂 昭弘  兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (20068498)
キーワードフローサイトメトリー / 核DNA解析 / 早期肝細胞癌
研究概要

肝癌の細胞動態・悪性度について未だ不明の点が多い。癌細胞DNA解析を行ない、臨床病理諸因子、予後との関連につき検討を加えた。
最近12年間の当科での原発性肝癌肝切除例172例を対象とした。paraffin-blockよりHedley法に準じ細胞単離・裸核化しVindelor法にて核DNA染色。flowcytometry施行、非癌部肝細胞を正常(2C)のcontrolとし、1X10^4個の核DNA量測定しDNAヒストグラムを得た。癌部GO/GI峰のchannel-numberを2Cで除しDNA Index(以下D・I)とした。
154例がcv値10未満(mean6.8)の解析可能例であり、これらを2cにGO/GI峰を有するDiploid(以下D.P)2c以外のNon-Diploid(以下NDP)に大別した。NDPは更に4cにGO/GI峰をもつTetraploid(以下TP)とそれ以外のAneuploid(以下AP)に分類した。各頻度はDP48%,NDP52%(この内TP8%,AP44%)であった。NDPの腫瘍径別比の頻度は2cm以下40%(8/20),2〜5cm44%(37/85),5〜10cm65%(17/26),10cm以上78%(18/23)と腫瘍径に伴なう増加傾向を認めた。154例の5年生存率(累積)は、DP50%(n=69),NDP10%(n=62)であり、NDPのうちTP21%(n=12),AP5.6%(n=50)であった。即ちDPはNDPに比し、またNDP中TPはAPに比べ予後良好であった。腫瘍径5cm以下に限定してもDPの5生率は62%,NDPのそれは14%と両群間に有意差(P<0.05)を認めた。次にAPをI群(D・I≦1.5)とII群(D・I>1.5)に分けると5生率はI群29%(n=25),II群6%(n=49)でありD・I高値症例が予後良好であった。
以上の腫瘍径が大きくなればNon-Diploidの比率が上昇する傾向が認められ、肝癌早期においてはDNA上からも核異型の少ないことが示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 岡本英三: 第24回日本肝臓学会総会 1988.7.

  • [文献書誌] 岡本英三: 第24回日本肝癌研究会 1988.7.

  • [文献書誌] 岡本英三: 兵庫県全外科医会誌. 94. 41-46 (1988)

  • [文献書誌] 岡本英三: フローサイトメトリー. 8. 129-131 (1988)

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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