研究課題
1989年1月下旬に研究打ち合わせ会議をもち、本年度の研究成果の討議及び来年度の研究実施について検討した。1.試料作成機については、試作したツインソーについては鋸の厚いほうがよい。将来はチップソーの径の小さいもの、回転数の高いもの、試料を固定し送りが精密なものが望ましいが製作コストが高くなる。2.試料の添え木はエゾマツとし、試料の最後にはスペーサーを入れる。3.密度変換くさびはドロノキ辺材の早材部で1mm、10段のものを使用した。スギ早材でこのようなクサビを作ること、および何組も作って各所に配布することを打ち合わせた。4.年輪解析プログラムについては各研究者で順調に開発或いは改良された。その内容は次の通りである。〔1〕早・晩材境界密度0.55g/cmでかからない低い晩材密度を持つ年輪は、異常年輪としてプログラムでマークされること〔2〕解析データーはロータス1ー2ー3で処理されるようにしたこと〔3〕XーYプロッターで樹幹内の密度分布が書けるようにしたこと〔4〕2次元の解析プログラムが開発中である。5.沢山のデーターが打ち出されてくるが、どの部門でどの様に利用するか、プログラム例が必要になってこよう。6.スギ、カラマツで産地試験、交雑試験、大径木解析などが各研究者でなされた。7.森林伐採現場で出来る簡易的な年輪解析手段の開発が必要である。8.アカエゾマツ大径木は年輪幅変動が小さいので、気像変動を読みとるのによい材料であるかもしれない。9.データバンクについては来年度に討論会を開き検討する。10.来年度は最終年度であるので報告書の作成について検討した。
すべて その他
すべて 文献書誌 (6件)